2010年11月06日

「あられもない祈り」島本理生



“あなた”と“私”…名前すら必要としない二人の、密室のような恋。
島本理生の新境地。至上の恋愛小説。

全編を通して、相手の男性を“あなた”と描くことで
二人の関係がとても深いものだと感じることができました。
また、ネタばらししてしまうと、相手の男性は結婚してしまうのだけど
それでも、惹かれずにはいられない想い、
また、寂しさに甘えて、続いてしまう直樹との関係の書き方も
痛いほど伝わってきました。
そんな恋する気持ちの熱がビシビシ伝わってくる物語です。

引用されていた詩集です。

「あなたに、教えたいと思ってた詩があって。図書館に通ってたときに見つけたんです。」
返事を待たずに、本棚の前へと移動して、詩集に指をかけて引っ張り出した。何度も開いていたページは、すぐに探し当てることができた。
「夢見ないことを」「夢に見る。睡りの時間に 目覚め のしかかる沈黙の間に 睡る。
夏の約束を守る。それを破ることによって。」
あなたは冬眠したように、黙っていた。

詩の引用「説(ディクタム)かなたをめざして」
『消失ポール・オースター詩集』(飯野友幸訳)思潮社1992年

― 出典: あられもない祈り , 167ページ より

消失ポール・オースター詩集【中古】afb
posted by まりこ(^▽^) at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | さ行の作家
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